小学校の教員を目指しているけど、教員の仕事って、本当にブラックなのかな?
勤務時間って実際どうなんだろう?

今回は、こんな疑問にお答えします。
わたしの経歴はこちら
- 小学校教員 14年目
- 通常学級担任 1、2、4、5、6年担任を経験
- 現在特別支援学級(知的障害)担任 1、3、4年担任を経験
- 生徒指導主事3年目
この記事ではこんなことが分かります!
- 小学校教諭の1日の生活(流れ)
- 勤務時間
- 手当のついて
小学校教諭の1日の生活(流れ)
自治体によって、詳細は異なりますが・・・
私が勤務している市では、勤務時間が8:00~16:45です。一般的に休憩時間を45分取るようにされているので、最短で考えると8時間労働ということになります。
しかし、児童がいるときに、休憩など取る時間があるはずがありません。
授業の間の時間は10分~15分、次の授業の準備をしたり、児童が教室を移動する際には付き添ったり、トラブルが起これば指導をしたり・・・水分補給やトイレに行く時間さえないほどです。
また、児童が7:30~登校をしてくるので、実際は8:00に出勤したのでは間に合わないというのが現実です。

児童が登校してから下校まで
ここからは、私自身が学級担任をしていたときの具体的な1日の流れを紹介します。(個人によって多少の誤差はあります)
7:20 出勤 → 教室の窓開け、1日の授業の確認、授業準備など
7:30~ 8:00 ・ 児童を教室で迎える
・ 委員会活動の指導(あいさつ運動)
・ 朝の片付け補助
・ 宿題チェック
8:00~ 8:15 朝の活動(朝ドリル、読書、全校朝会など)
8:15~ 8:30 朝の会
8:30~12:05 1~4校時
12:05~12:55 給食(準備、食事、片付け)
12:55~13:20 昼休み(宿題チェックや補充学習、児童といっしょに遊ぶ)
13:20~13:40 そうじ
13:50~15:25 5、6校時
15:30~15:45 帰りの会
15:45~16:00 下校指導
児童が下校した後
児童の下校後にしていることは・・・
- 校内研修や職員会議(週に1回程度) ・・・ 16:15~16:45を目安に
- 児童の宿題やノートチェック
- 感想などの朱書き(コメントを入れる)
- テストの採点、データ入力
- 学年・学級だよりの作成
- 授業準備(ワークシートの作成、印刷など)
- 欠席児童への電話連絡や家庭訪問
- 担当している校務の事務処理(アンケート調査や職員会資料の作成など)
- クラブ、委員会活動の準備
- 保護者対応
- 児童の情報交換
- 学年会(授業や行事の相談、準備など)
- 教室や廊下の掲示物の整備 などなど・・・

考えだしたら、きりがないのですが、これらのことを児童が帰った後、行っています。
毎日、効率的に仕事を進めよう!とは思っていても
児童のため・・・いっしょに働く同僚のため・・・などと考えていると、なかなか早く仕事を終えるのは正直難しいです。
勤務時間は?
2023年4月28日の朝日新聞デジタルの記事によると・・・
1カ月あたりの時間外勤務(残業)は、中学校で8割弱、小学校で6割強の教員が文科省の定める上限基準(45時間)に達していた。
小学校教諭の10、11月の平均在校時間(平日)は10時間45分
公立小中教員の勤務時間、30分減少も基準超え常態化 文科省調査:朝日新聞デジタル (asahi.com)
私の場合は、早ければ18時台、通常19時台、遅ければ20時台に帰宅することが多いです。
時間数をカウントしてみると・・・(45分の休憩を取ったと仮定して)
17:45退勤 → 9時間労働 (1日1時間の時間外勤務)【20日で20時間の時間外労働】
18:45退勤 → 10時労働 (1日2時間の時間外勤務)【20日で40時間の時間外労働】
19:45退勤 → 11時労働 (1日3時間の時間外勤務)【20日で60時間の時間外労働】
20:45退勤 → 12時労働 (1日4時間の時間外勤務)【20日で80時間の時間外労働】
実際、もっと遅くまで仕事をしている先生もいます。
また、お子さんがいらっしゃる先生などは早く帰宅する必要があるため、定時で帰宅し、持ち帰って家庭で夜遅くに仕事をしている方や、朝5時、6時から出勤している方もいらっしゃいます。
胸を張ってホワイトです!とは言い難いかもしれません。

教員の手当て
現在、私が取得している手当を紹介します。(一部、ぼかしていますが・・・)
勤務している自治体やその人の状況等にもよるので、さらに手当をもらっている方もいらっしゃると思います。
- 住居手当 ・・・ 家賃55000円以上 → 27000円(支給限度額)
- 通勤手当 ・・・ 片道2km以上5km未満 → 2500円
- 特殊勤務手当(生徒指導主事) ・・・ 1日200円 × 勤務日数
- 特殊勤務手当(特別支援学級担任) ・・・ 1日1000円 × 勤務日数
- 教員特別手当 ・・・ 職務の級号給に応じた定額 ????円(上限額8000円)
これを多いと感じるかは、個人の判断によりますが・・・
教員は、労働時間外勤務をしたからといって、その労働時間に応じた残業代が支払われるというわけではありません。
もちろん、労働をしている以上、それに見合った対価が得られるのが望ましいとは思いますが、
教員という仕事の魅力はそのような金銭的な面にあるわけではないということもあって・・・
なかなか労働環境が改善されにくいのかもしれませんね。
今後の働き方改革等に期待しつつ、私たち自身で改善できるところはしていけたらと思っています。