特別支援学級って? ~特別支援学級の児童についての説明~
私は、これまで14年間、通常学級の担任をしてきました。
もちろん、受け持ったクラスの児童の中には、個性豊かな子どもたちもいて、
毎日が格闘!毎日が反省!毎日が学び!だったように感じています。
わたしの経歴はこちら
- 小学校教員 15年目
- 通常学級担任 1、2、4、5、6年担任を経験
- 現在特別支援学級(知的障害)担任 1、2、3、4、5年担任を経験
- 生徒指導主事4年目
個別に支援が必要だよな~と感じる児童もいました。
また、低学年の担任をしていると、就学指導を行う場面も多々ありました。
中には、保護者の希望や市の就学指導委員会の判断のもと、
学年の途中で特別支援学級が適当だということで、特別支援学級に入級が決まる児童もいました。
そのようなときには、周囲の児童にも特別支援学級で学習することについて、分かりやすく説明をしなければなりません。
経験が浅いうちは、
どのように説明したらよいのだろう?
と悩むこともありました。
今では、自分の考えを素直に児童に話しています。
- ○○さんは、△月から国語や算数の学習は◎◎組で行うようになります。
- 理由は、少ない人数で落ち着いて学習する方が得意だからです。
- 大勢で学んだ方がよい学習は、××組でいっしょにします。
- これは、先生やお家の人と○○さんが話し合って決めたことです。
- ××組の仲間だということは、これまでと変わりません。
- 何か疑問に思うことや聞きたいことがある人は、先生に聞きに来てください。
このように真剣に話をすると、だいたいの児童は理解してくれます。
そして、素直に疑問をぶつけてくれる児童もいます。それらの質問にはしっかり向き合って、答えるようにしています。
特別支援学級って? ~児童自身への説明~
先日、私が担任しているクラス(知的障害特別支援学級)の児童がこんなことを言いました。
わたしは、どうして××組と◎◎組の2つのクラスがあるの?お勉強ができないから?
私は、驚きました。正直、固まりました。
お勉強ができないからなんてことは、絶対にないよ。いつも一生懸命お勉強しているでしょ?
あなたは、○○がとても得意だし、○○もできるようになったよね。
と、話しました。そして、その児童には、上述したような特別支援学級で学習する意味を伝えました。
それに、2つもクラスがあって、お得でしょ!お友達も増えるし、あなたを大切に思ってくれる担任の先生も2人もいるよ!
と、話しました。
すると、
このクラスは、静かでべんきょうしやすい!お得!お得!!
と、笑顔で答えてくれました。
どうして、その児童から先程の疑問が生まれてきたのかは、そのときは詳しく聞くことはしませんでしたが、心配な面はあります。
誰かに何か嫌なことを言われた・・・ということも考えられます。この点に関しては、落ち着いて、また本人と話をする必要があるなと思っています。
特別支援学級って? ~特別支援学級担任をして思うこと~
通常学級と特別支援学級を両方経験してみて、特別支援学級には、多くの魅力があるなと気付くことができました。
通常学級では、学級の人数が多い分、様々な考えに触れることができ、自分にはない価値観に気付かされます。
よりよい表現の仕方、より分かりやすい計算の方法など・・・練り合いながら、学ぶことができます。
しかし、40人近くいる通常学級では、どうしても一人にかけることができる時間は少なくってしまいます。
一人一人と向き合いたいと考えていても、限界はあります。
全員に100%理解してほしいと思っても、授業は進めなくてはならないし、理解が不十分な児童にばかり時間を費やすわけにはいきません。
一方、特別支援学級だと、少人数で学習するので、個別に指導する時間が確保できます。
40人分、一人一人に合った教材を準備することは難しくても、少人数なら可能です。
分からないと思ったら、すぐに先生聞いて解決することができます。
どちらの学級にも良さがあり、児童自身が居心地よく、楽しく学習できる場を考えていくことが大切だと感じています。
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