特別支援学級(小学校)の児童の進路

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特別支援学級(小学校)の児童の進路

私は、小学校の教員としては14年目になりますが、

今年初めて、知的障害特別支援学級の担任をするようになりました。

今回は、支援が必要な児童の進路についてまとめたいと思います。

というのも、先日の個人懇談会で、ある保護者の方からこんな質問がありました。

うちの子は、一生懸命学習に取り組んではいるんだけど、本当に繰り返し練習すれば、学力が身に付いていくのでしょうか?

実際、その児童はとても真面目で・・・

  • 教師の話をよく聞き、素直に学習に取り組む。
  • 忘れ物をしないように、自発的にメモを取る。
  • これまでに習った計算の仕方を教科書を振り返りながら、1つ1つ確認する。
  • 漢字の小テストの前には、時間ギリギリまでノートに繰り返し練習をする。

このような感じの児童です。

しかし、テスト開始ギリギリまで練習した漢字の小テストも正答率は3割~5割。

努力してできるようになった計算(かけ算やわり算の筆算など)も時間が経てば、すっかり忘れてしまうこともしばしば・・・

このような児童の様子をずっと見てきた保護者が、我が子の将来を心配するのは当然で、

今回のような疑問は、切実なのだと思いました。

今、支援を必要としている目の前の子どもたちが今後、どのような進路を選択し、社会で生きていくのかを具体的に考えていくことは、とても重要だと思います。

中学校:特別支援学校?特別支援学級?通常学級?

小学校高学年になってくると、中学校への進路を考えていく必要があります。

小学校で特別支援学級在籍の児童は、選択肢としてこの3つになるでしょう。

  • 特別支援学校中学部
  • 公立の中学校 特別支援学級
  • 公立の中学校 通常学級

もちろん、児童の実態によって選ぶ道は変わってきます。

児童や保護者とじっくり話合いをしながら、決めてもらうことになります。

中学校:通常学級・・・中1ギャップ対策

中学校で、通常学級に戻ることを考えている場合、

中学校へ進学するタイミングで通常学級に戻ることは、あまりおすすめしません。

6年生の段階で戻るか、6年生の途中で少しずつ体験をするなど、小学校段階で慣れておく必要があると思います。

どうしてかというと、中学校へ入学すると、環境の変化がとても大きいからです。

  • 教科担任制(先生が毎時間変わる)
  • 部活動
  • 移動教室
  • 課題(まとめて提出される、テスト範囲)
  • 人間関係

中学生になると、不登校の生徒も一気に増加します。

少しでもスムーズに中学校生活が送れるようにすることを考えるならば、早めに選択することがよいかもしれません。(もちろん、児童の実態をよく考えて)

中学校:特別支援学級

中学校へ入学すると、中学校卒業後の進路について、聞き取りが行われるそうです。

選択肢としては

  • 特別支援学校高等部
  • 高等特別支援学校
  • 通常の高等学校
  • 通信制高校

特別支援学校高等部

特別支援学校高等への進学を選んだ場合は、障害者手帳(病気や体の障害がある「身体障害者手帳」、知的な遅れがある「療育手帳」)が必要になることが多いようです。

特別支援学校が、社会で自立して生きていくための就労訓練の場として位置づけられていることが理由として挙げられます。

ただし、現実は厳しく、障害者就労の求人は少ないというのが実態のようです。

高等特別支援学校

今、障がいのある子どもたちに合った就労をさせ、生活の自立を促すことを目指した「高等特別支援学校」が次々に創設されています。

このような学校は、作業訓練の質がとてもも高く、特別支援学校高等部に比べて、就職率も格段に高いです。

通信制高校

自宅で学習ができたり、少人数や個別に学習ができたりする通信制の高等学校もあります。

学校行事や集団生活を行わないため、他者とのコミュニケーションをとることが困難な生徒にはよいかもしれません。

必要な単位さえ取得すれば卒業をすることができます。

通常の高等学校(インクルーシブ枠、通級)

通常の高等学校へ入学する場合は、通常、他の生徒と同じように5教科のテストと内申書と呼ばれる通知表によって合否が決まります。

それに加えて、現在は、通常の高等学校内に「通級」の新設をしたり、「インクルーシブ枠」を入試の中で設置したりする学校も出てきています。

しかし、まだ特別支援教育の専門知識を持った教員が少ないなど、うまく機能していないというのが現状のようです。

一人一人の輝く未来のために

今回は、特別支援学級(小学校)の児童の進路についてまとめる中で、

私は、日々、子どもたちと接する中で、児童の特性や現在の課題にばかり目が行きがちで、

進路や子どもたちの将来に目を向けることが少なかったことを反省しました。

子どもたちの輝く未来のために、自立した豊かな生活のために、身に付けるべき力をよく考え、指導していきたいものです。

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