【特別支援】学習発表会を充実させるための8つのポイント~事前、当日に配慮すべきこと~

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2学期には、行事がたくさんあります。

運動会、学習発表会、マラソン大会などなど・・・地域によって時期や内容は異なると思いますが、行事が立て続けにあると、教師も時間や心の余裕がなくなりがちです。

運動会や学習発表会の練習が始まって、なんだか児童の様子がおかしいな・・・

いつもにこにこ笑顔のAさんがしんどそう。

素直にがんばっていたBさんが固まってしまった。どうしよう・・・

そんなことが起こりやすいのが2学期です。

今日は、そんな悩みを特別支援の視点から少しでも解決できれば幸いです。

わたしの経歴はこちら

  • 小学校教員 15年目
  • 通常学級担任 1、2、4、5、6年担任を経験
  • 現在特別支援学級(知的障害)担任 1、2、3、4、5年担任を経験
  • 生徒指導主事4年目

この記事を読めば、こんなことが分かります!

  • 学習発表会での児童の困り感
  • 学習発表会までの事前指導や支援方法
  • 学習発表会当日の支援方法

学習発表会での児童の困り感

学習発表会は、児童が充実感を感じ、輝ける場になる可能性がある反面、配慮が必要な児童にとっては、さまざまな面で困り感を感じてしまう可能性もあります。

そこで、今回は予想される困り感をまとめました。頭の片隅に置いておくだけでも、事前に適切な支援方法を考えたり、児童の些細なSOSに気付くことができたりすればいいなと思っています。

過度な不安や緊張

児童の中には、ステージに立つことや注目されることに対して不安や緊張を感じる場合があります。特に配慮が必要な児童は、この不安を感じやすいことがあります。また、普段はそのような傾向を感じにくい児童にもいるので、要注意です。さらに、周囲や自分自身からの期待を無意識のうちに感じていることもあります。期待に応えなければいけないというプレッシャーと現実との間で、自己肯定感の低下や不安を抱えることもあります。

刺激への過敏さ

光や音、人ごみなどの環境が刺激となり、過敏な反応を示す児童もいます。これにより、不安や緊張が高まる可能性があります。

他者と音やリズムを合わせることへの困難さ

他者と声や音、リズムを合わせることが苦手な児童もいます。この原因は、本人のリズム感や音の高さ、音量を調整することに課題がある場合だけでなく、社会的コミュニケーションに課題がある場合も考えられます。

見通しが持てない

初めて学習発表会を経験する場合やこれまでとは形式が異なる場合では、活動への見通しが持てません。また、予測できない出来事やスケジュールの変更が発生することもあります。見通しが持てないことへの強く不安を感じる児童や急な変更が苦手な児童は、混乱を感じる可能性があります。

感情のコントロール

舞台の緊張や刺激の影響で、感情がコントロールできなくなることがあります。この場合、パニックを起こしたり、自分の思いとは反する言動をしてしまったりすることも考えられます。

学習発表会までの事前指導や支援方法

① 児童理解

まず、児童の特性を十分に把握することです。前の担任からの引継ぎなどから児童の特性をしっかり把握し、理解することが大切です。昨年度の様子などを確認しておくとよいでしょう。また、保護者との連携も密にしましょう。練習の様子を伝え、特別に配慮が必要な場合は、当日までによく相談しておくことが重要です。保護者の思いを尊重しつつ、児童が充実感を得られることをいっしょに考えましょう。

② 役割分担決めでの配慮

合唱や合奏では、他者と音やリズムを合わせることが苦手な児童には、音のズレが目立つ楽器や難易度が高いもの(指揮者や伴奏者など)、ソロパートなど全体の重要な役割を果たす楽器の担当は控える方がよいと思います。本人が興味を持って練習に取り組むことができ、練習の成果や成長が感じやすいものを選ぶのをおすすめします。リズムが覚えやすい打楽器などが取り組みやすいです。

③ 個別練習や演奏内容の軽減

全体の練習だけでは習得が難しい児童もいるので、個別に練習をすることで、継続して活動に参加しやすいです。児童の実態に合わせて、難易度が高すぎると感じる場合は、合奏では和音を単音に変更したり、1小節の中の一部を演奏したりする、一人で発表するのではなくペアやグループなどで発表するなどの配慮も検討すべきです。緊張を軽減し、個々のペースにあ合わせた練習で自信を付けることを重視しましょう。手本となる相手が近くにいることで安心して参加することができる場合もあります。

④ 立ち位置の配慮

集団の中で長時間の練習が難しい児童や常に個別の支援が必要な児童は、支援が受けやすい場所に配置するようにします。ステージの中央や前列よりは、中列から後列の端の方がすぐに対応することが可能です。また、並び順を決めるときには、普段の生活の中でトラブルが起きやすい児童とは、近くにならないように配慮することも検討すべきでしょう。

⑤ リハーサルの実施

本番を迎える前に、十分な練習とリハーサルを行います。スケジュールを事前に共有するだけでなく、実際にリハーサルを行うことで、安心して臨むことができます。

⑥ 成長を称賛し、感情のサポート

児童の努力や成長が感じるられるときには、その都度、成長を称賛する機会を設けましょう。前向きな声掛けをすることで児童は、自信を持つことができ、さらにやる気を出して練習に励むことができます。ときには、できなくて悔しいという感情も共有し、いっしょに練習に取り組むことで成長につなげることも大切です。

感情が高ぶったときには、落ち着けるような方法や緊張を軽減する方法を伝え、実践しましょう。具体的には、深呼吸や別の場所でクールダウンする(楽しいことを思い浮かべる、好きな絵を描く)などが効果的です。

学習発表会当日の支援方法

⑦ 環境の調整

光や音、人ごみなど、音楽会の環境が刺激となり、過敏な反応を示す児童には、学習発表会の会場や照明、音量などの環境を考慮し、児童が快適に参加できるように配慮することが必要です。大きな音への刺激に敏感な児童には、イヤホンやイヤーマフの使用、離れたところからの鑑賞などが対応が考えられます。

⑧ すぐにサポートできる人員の配置

練習の様子を見て、必要を感じる場合は、演奏中に児童をサポートするための教員や教育支援員を近くに配置します。その場合、できるだけ児童自身が主体的に活動できるよう、ステージそでなどの目立たない場所に配置することをおすすめします。

グリーン先生
グリーン先生

児童が充実感を感じられる素敵な音楽会になることを願っています。

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