【特別支援】ADHD(注意欠如・多動症)傾向の児童へ支援

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ADHD 特別支援学級担任
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集団の中で、落ち着いて学習することが難しい。

すぐ気が散ってしまい、個別に声掛けをしないと指示が通らない。

こんな子どもはどのような支援をすればよいのだろうか?

今回はそんな悩みにお答えします。

わたしの経歴はこちら

  • 小学校教員 15年目
  • 通常学級担任 1、2、4、5、6年担任を経験
  • 現在特別支援学級(知的障害)担任 1、2、3、4、5年担任を経験
  • 生徒指導主事4年目

この記事を読めば、分かること!

  • ADHD(注意欠如・多動症)とは?
  • ADHD(注意欠如・多動症)傾向の児童の実態
  • 日常生活を通して起こる二次障がい
  • ADHD(注意欠如・多動症)傾向の児童への支援

ADHD(注意欠如・多動症)とは?

ADHD(注意欠如・多動症)は、「不注意」と「多動・衝動性」を主な特徴とする発達障害の概念のひとつです。ADHDの有病率は報告によって差がありますが、学齢期の小児の3~7%程度と考えられています。

ADHD(注意欠如・多動症)の診断と治療 | e-ヘルスネット(厚生労働省) (mhlw.go.jp)

クラスに3~7%ということは、40人学級の場合だと、1~2人はいるという計算です。

注意欠如の具体的な特徴

  • 集中力が持続しにくい
  • 忘れ物が多い
  • 整理整頓が苦手  など

多動症の具体的な特徴

  • じっとしていることが難しい
  • 急に話し出す
  • 順番を待つことができにくい など

これに当てはまるから絶対にADHDだというわけではありません。そして、保護者や保育士、教員が診断するものでもありません。

ADHDの診断は、医療を受診し、問診や心理検査などを行った上で総合的に判断されるものです。

ADHD(注意欠如・多動症)傾向の児童の実態

では、ADHD傾向の児童が安心して学べる環境を作るには、どうしたらよいでしょうか。

実際に出会った児童とのかかわりをもとにうまくいった対応方法などをお伝えしたいと思います。

私がかかわった児童は・・・

  • 机やいすをガタガタと動かしたり、たたいたりする
  • すぐに物を触る
  • 急に大きな声を出す
  • すぐに友達にちょっかいをかける
  • 暴言をはく  など

というような児童でした。

もちろん、よいところもたくさんあります。

  • お手伝いが好き
  • 友達が困っているときにすぐに動く
  • 外で元気よく遊ぶ   など

しかし、小学校の児童には、なかなか特性を理解することが難しいというのも事実で、

しょっちゅう○○さんが△△してきましたー!!!

と、休み時間のたびにトラブル勃発の日々でした・・・

日常生活を通して起こる二次障がい

ADHDと診断を受けているからと言って、児童と関わる全ての人が特性を理解して接してくれるとも限りません。

一番近くで関わる保護者も気付いていないという場合もあります。

これまでの経験の中でも

片付けなさいって何度もいってるでしょう!

また忘れ物したのか?

順番を守ってよ!

というように、様々な場面で失敗体験を重ねてきたということも考えられます。

またやってしまった・・・

過剰に落ち込む、不安や緊張、抑うつ気分などの心理的不調の症状が見られたりや、うまくいかないことが続き、反抗的な態度をとるなどの問題行動を起こしてしまうという場合もあります。

ADHD(注意欠如・多動症)傾向の児童への支援

そこで、児童と約束を3つ決めました。

  • 授業中、大きな音や声は出さない
  • 友達が嫌がることはしない
  • 言われたことは1回で聞く

机の整理整頓!音が出なければ、さわってよし!

授業中に大きな音や声を出すことは、他の児童への迷惑になってしまうので、それを許すことはできません。

しかし、本人は大きな声や音を出したくて出しているわけではないということも分かっていました。

片付けも苦手なので、いつも机の上に物が出ていました。だから、物を触ってしまう。触ってしまうから音が出る。

じゃあ、触ってしまうものをなくそう!ということで、触って音が出てしまうものは必ずしまうようにしました。

とはいえ、動いていないと心が安定しない部分もあるとも感じていたので、

机の下など、人に見えないところで音を出さなければ触ってよいとも伝えていました。

一度は、小さなボールを持たせてみたこともありました。

「動きたいと思ったときに、机の下で握ってみて!」と・・・

しばらくは、ものめずらしさに触って落ち着いていたようですが、実際はすぐ飽きてしまいました。

児童によっては、うまくいくかもしれないので、試してみる価値はあります。

座席の工夫

授業中に限らず、友達が嫌がることをするのはダメです。相手がどう思うか?ということを常に考えるように伝えました。

そして、交流学級で学習するときに、学級担任や支援員さんが近くで支援できない場合は、

一番前の交流学級担任の近くの席を用意してもらうようにしました。

これは、他の児童から疎外しているわけではなく、合理的配慮だと考えています。

本人も他の刺激が少なく、すぐに先生に聞いたり、支援を受けたりすることができるので、落ち着いて学習できることが多かったです。

次第に自分から進んで席を移動させ、学習に取り組むようになりました。

意図的に動くことができる場面、役割を作る

授業の中でもあえて動く活動を入れるように心がけました。

  • 音読・・・立って読む(1回)→ 座って読む(1回)
  • ペアトーク・・・話し合いをしているときは立つ → 終わったら座る
  • マイク係・・・発表する人にマイク(偽物)を向ける役
  • 黒板のセンテンスカードを貼る係
  • 名前磁石を渡す係・・・誰の発表かを名前磁石で示す場合に
  • 配り物係  など

この児童は、お手伝いが好きというとてもステキな面もあります。

そこで、様々な役割を任命し、大活躍してくれました。

学級のみんなのためになることもあり、周囲の友達に感謝されたり、褒められたりする経験もできたと感じています。

みんなの前で褒める

これまでの生活で失敗経験を多く積み重ねてきているが多い分、がんばっているときには、とにかく大袈裟にみんなの前で褒めまくりました。

すると、周りの児童もいっしょにがんばりを認めてくれたり、担任がいない場面でのがんばりも報告してくれたりするようになりました。とてもうれしいことです。

学級の中には、様々な特性を持っている児童がいます。

毎日の学校生活が楽しい!来てよかった!とみんなが笑顔で過ごせるようにしていきたいものですね。

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