教員を目指していて、特別支援学級について知りたい!
通常学級の担任をしていたけど、特別支援学級の担任も興味がある
校長先生から「特別支援学級の担任をやってみませんか?」と提案された・・・
でも、実際、クラスに複数の学年の児童がいて、どうやって授業しているの?
今回は、そんな疑問を解決できればと思っています。
わたしの経歴はこちら
- 小学校教員 15年目
- 通常学級担任 1、2、4、5、6年担任を経験
- 現在特別支援学級(知的障害)担任 1、2、3、4、5年担任を経験
- 生徒指導主事4年目
この記事を読めば、分かること!
- 特別支援学級の実態(人数)
- 特別支援学級での学習
- 同時に複数学年の授業を行う方法
現在、わたしは小学校教員14年目で、初めて特別支援学級を担任しています。初任者のころからずっと通常学級の担任をしていました。
毎年、特別支援学級の児童を交流学級担任として受け持っていたので、児童との関わり方は少しずつ理解してきたつもりでしたが、正直、特別支援学級担任の働き方はほとんど知りませんでした。
いっしょに働く仲間として、理解が足りなかったなと反省する一方、通常学級の担任でも知っておくとさらに協力して児童の支援ができると思っています。
特別支援学級の実態(人数)
私は今年度、知的障害特別支援学級の担任をしています。在籍児童は、計5人です。
- 1年生1人
- 2年生1人
- 3年生1人
- 4年生2人
そして、国の決まりでは、どうなっているかというと…
同学年の児童で編制する学級(通常学級)
小学校 1年生 35人
2~6年生 40人
中学校 40人
特別支援学級
小学校 8人
中学校 8人
実際、知的障害特別支援学級といっても、情緒障害と重複していることもあります。正直、個性豊かな子どもたちを5人と向き合う毎日は、とても刺激的です。ぜひ、もう少しゆとりのある学級編成を行えるようになってほしいものです。
特別支援学級での学習
じゃあ、グリーン先生は5人の児童がいるから、4学年の授業を一度にしているの?
実際は、複式学級と同じような要領で授業をしています。
具体的に例を挙げて考えてみましょう。
1時間目の時間割がこのようになっているとします。
1年生 国語 2年生 算数 3年生 体育 4年生 道徳
児童の実態にもよりますが、おおよそ、国語科や算数科などの個別学習が適している授業は、特別支援学級で行います。逆に、体育科や道徳科、総合的な学習の時間のようにグループによる協働学習を行うことが多い授業は、交流学級で学習することが多いです。
そのため、この時間は、1、2年生は特別支援学級の教室で学習。3、4年生は、交流学級で学習。
ということになります。つまり、この時間は、特別支援学級の教室では、2学年の学習を一度に行うということになります。
同時に2学年の授業を行うためには?
じゃあ、どうやって、一度に2学年の授業をするの?
授業の一例
A学年 | B学年 |
課題の把握(めあての確認) | 習熟・応用(既習事項の確認や発展問題) |
課題解決 | 課題の把握 |
定着(練習問題) | 課題解決 |
習熟・応用(既習事項の確認や発展問題) | 定着(練習問題) |
より具体的に説明すると…
1年生(国語) | 2年生(算数) |
めあての確認・音読練習 | たし算の復習プリント |
「あ」「い」「う」「え」「お」が つく言葉集めをする。 | めあての確認(ひき算の計算の仕方は?) |
「か」「き」「く」「け」「こ」が つく言葉集めをする。 | 計算の仕方を考える。 |
「さ」行、「た」行などでも 考える。 | 練習問題、発展問題をする。 |
色のマーカーで色を付けているところが、特別支援学級担任が特に重点的に児童に個別指導をしているところです。
- 導入・・・1年生といっしょにめあての確認や音読練習をしたり、「あ」行の言葉集めの学習に取り組んだりしている間は、2年生は復習プリントを行っています。
- 中盤・・・1年生が自分で「か」行の言葉集めの練習に取り組んでいる間に、今度は2年生といっしょにめあての確認をし、ひき算の計算の仕方を指導します。
- 終盤・・・1年生も2年生も練習問題を行っているところを同時にサポートします。
もちろん、同じ教室内にいますので、重点的に指導する学年にかかわらず、臨機応変に1年生と2年生の間を行き来しながら、落ち着いて学習に取り組むことができるように指導・支援を行います。
その日の時間割によっては、全員が交流学級へいく場合もあれば、4学年計5人が自教室にそろうこともあります。
全員がそろうようなときはみんなでできる学習「自立活動」や「生活単元学習」を行うことが多いです。
これらの学習については、今後、発信していきます。少しでも様子が分かってもらえたら、うれしいです!
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