学級担任をしていると、コミュニケーションや人間関係の形成に課題があるなと感じる児童が少なからずいると思います。
- 自分の思いや感情を適切に言葉で表現することが難しい
- 遊びのルールを理解したり、きまりを守って遊ぶことが苦手
- 場面や状況に応じて、行動することができにくい など
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このような児童へおすすめの学習活動(ゲーム)を紹介します。
わたしの経歴はこちら
- 小学校教員 15年目
- 通常学級担任 1、2、4、5、6年担任を経験
- 現在特別支援学級(知的障害)担任 1、2、3、4、5年担任を経験
- 生徒指導主事4年目
この記事を読めば、分かること!
- 「箱の中身は何でしょう?」のねらい
- 「箱の中身は何でしょう?」の流れ
- ゲームで気を付けること
ねらい:人間関係の形成、コミュニケーション
自立活動の内容は「健康の保持」「心理的な安定」「人間関係の形成」「環境の把握」「身体の動き」及び「コミュニケーション」の6区分27項目に分類、整理されています。
今回の活動内容は、この2つを中心に考えました。
3 人間関係の形成(4)集団への参加の基礎に関すること
6 コミュニケーション(2)言語の受容と表出に関すること
学習活動の流れ
1.めあてを確認する。
質問するときのルールを守って、みんなが楽しめるゲームをしよう
2.ゲームの流れを説明する。
- 箱の中身を当てるゲーム
- 問題を出す人と当てる人がいる
- 問題を出す人は、決められたテーマの中からはてなボックスの中身を決める
- 当てる人は、はてなボックスの中身について、質問をする(手で実際に触らない)
- 問題を出す人は、質問に「はい」か「いいえ」で答える
テーマの例
- 野菜 ・・・ ピーマン、きゅうり、キャベツ、レタス、トマト、ナス、かぼちゃ、だいこん、ブロッコリー、とうもろこし、にんじん、ゴボウ、オクラ、ねぎ、はくさい など
- 果物 ・・・ りんご、みかん、バナナ、パイナップル、ぶどう、もも、レモン、キウイ、いちご、メロン、なし、かき、さくらんぼ、マスカット など
- 動物 ・・・ ゾウ、キリン、しまうま、ライオン、トラ、ゴリラ、パンダ、ペンギン、フラミンゴ、コアラ、くま、しか、カバ、サイ、ブタ、うさぎ、りす、ワニ、キツネ、ねこ、いぬ、うし など
- 人気の給食 ・・・ カレーライス、ハンバーグ、コロッケ、シチュー、鶏のから揚げ、麻婆豆腐、ビビンパ、肉じゃが、チリコンカン、炊き込みご飯、わかめごはん、ラーメン、うどん、あげパン、グラタン、スパゲティ、ゼリー、フルーツポンチ、冷凍みかん
テーマごとに絵カードを事前に用意しておくとよいです。
質問のヒントカード
- 形 ・・・ 丸に近いですか?細長いですか?
- 色 ・・・ 赤ですか?黄色ですか?緑ですか?白ですか?
- 大きさ ・・・ わたしの体より大きいですか?わたしのグー(こぶし)より小さいですか?
- 味 ・・・ あまいですか?すっぱいですか?夏によく食べますか?冬によく食べますか?
- 食材 ・・・ じゃがいもが入っていますか?汁気はありますか?麺ですか?
- 文字数 ・・・ 2文字ですか?3文字ですか?
3.ゲームで気を付けること
ゲームを始める前に「みんなで楽しくゲームをするために守ること」を明確に示しておくことが必要です。
教師側から提示するだけでなく、児童自身に考えさせることも有益です。児童の発達段階や授業の流れに沿って決めるとよいでしょう。
- 手を挙げて、当てられてから質問したり、答えたりする
- ゆっくり、はっきり話す
- 一番後ろの席の友達にも聞こえる声の大きさで ← ボイスルーラーを活用し、色で声の大きさが分かるようにしておくとよい
- 話している人がいるときには、静かに聞く
みんなで楽しみながら、コミュニケーションや人間関係の形成に関する力を育てていきましょう。
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