特別支援学級に在籍している児童は、これまでの多くの失敗体験から自己肯定感が低い児童もいます。
どうにか、前向きに学校生活を送ってほしい。
めあてをもって学習出来たら・・・と悩む先生も多いのではないでしょうか?
今回は、そのような悩みにお答えします。
わたしの経歴はこちら
- 小学校教員 15年目
- 通常学級担任 1、2、4、5、6年担任を経験
- 現在特別支援学級(知的障害)担任 1、2、3、4、5年担任を経験
- 生徒指導主事4年目
この記事を読めば、分かること!
- 自己肯定感が高まる「がんばり貯金」とは?
- 「がんばり貯金箱」のポイント
- たまったお金を両替しよう
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生活単元学習の一つとして、学期末に1回程度、お買い物の学習を計画しています。
しかし、実際に校外へお買い物に行くわけではなく、特別支援学級の担任が自作した景品などを買う学習です。
だから、実際にお金を用意する必要はありません。
じゃあ、どうやってお買い物をするの?無料?
自己肯定感ががんばり貯金とは?
そこで、日々の生活の中でお買い物をするためのお金を「がんばり貯金」として、貯めさせています。
これは、特にめあてを決めて「これが達成できたら〇円!」などと、明確にしているわけではありませんが、
児童がよくがんばっているな!と感じたときに、教師がほめ言葉とともに〇円!と渡すようにしています。
具体的な例を挙げると・・・
- 朝の片付けがすばやくできた!
- 日直の号令が大きな声で堂々と言えていた!
- 苦手な学習にも粘り強く取り組んでいた!
- 自分の考えを進んで発表していた!
- 友達にやさしい言葉を掛けていた!
- 係の役割をきちんと果たしていた!
- 文字を丁寧に書いていた!
- 清掃の取り掛かりが早かった! など
小さな日々のがんばりを見付けて「今の○○に△円!」と渡しています。
もちろん、現金ではなく、おもちゃのお金です。
教師側の立場としても、毎日の生活の中で、キラッと輝く瞬間をしっかり見取ろうという意識が高まるので、始めてよかったな~と思っています。
がんばり貯金箱のポイント
もらったお金は、毎日のがんばりとして、児童自身も自覚できるように、
透明のプラスティックコップを貯金箱として使っています。
徐々にたまっていく様子が自分でも目に見えるので、とてもうれしそうに貯めています。
そして、さらにおすすめは、蓋つきのプラスティックコップです。
理由は、落ちてもバラバラにならないからです。お金をもらえたうれしさのあまり、勢いよくコップを落としてしまう児童も中にはいます。(笑)
おもちゃのお金といえど、一人一人ががんばって貯めている大切な物。
扱い方もしっかり指導する必要があります。
たまったお金を両替しよう
1回のがんばりは、1円を基本としています。
ときには、「今のがんばりは2円!」とか、「よくがんばっていたから5円!」とか、勢いに任せて大盤振る舞いをすることもあるのですが・・・笑
そして、少しずつお金がたまっていくと、両替のチャンスがやってきます。
1円をこつこつ貯めて・・・5円に!
5円が2枚貯まって・・・10円に!
10円が10枚貯まって・・・100円に!
というように、お金が貯まる喜びとともに、算数の学びにもつなげることができます。
買い物は、今後の生活の中でも必ず必要なものなので、日々の経験の中で身に付いていってくれたらいいなと思っています。
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