- 場面の状況を理解することが苦手
- 急な変更や変化があるとパニックを起こしてしまい、適切に対応することが難しい
- 集団生活のルールを守ることが難しいなど・・・
このような児童には、どのような自立活動を行えばよいのだろう?
今回は、このような疑問にお答えします。
わたしの経歴はこちら
- 小学校教員 15年目
- 通常学級担任 1、2、4、5、6年担任を経験
- 現在特別支援学級(知的障害)担任 1、2、3、4、5年担任を経験
- 生徒指導主事4年目
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この記事ではこんなことが分かります!
- 人生ゲームに関する自立活動の内容項目
- 人生ゲームとは?
- 人生ゲームを通して身に付く力
人生ゲームに関する自立活動の内容項目
自立活動の内容は「健康の保持」「心理的な安定」「人間関係の形成」「環境の把握」「身体の動き」及び「コミュニケーション」の6区分27項目に分類、整理されています。
2 心理的な安定(2)状況の理解と変化へ対応・・・場所や場面の状況を理解して心理的抵抗を軽減したり、変化する状況を理解して適切に対応したりするなど、行動の仕方を身に付けること。
3 人間関係の形成(4)集団への参加の基礎に関すること・・・集団の雰囲気に合わせたり、集団に参加するための手順や決まりを理解したりして、遊びや集団活動などに積極的に参加できるようになること。
「人生ゲーム」は、この内容に適した学習活動です。
人生ゲームとは?
ゲームの説明
人生ゲームは、サイコロを振って進み、給料を受け取りながら進みます。途中で結婚や子供の誕生、投資などのイベントがあり、プレイヤーはその都度選択をすることになります。最終的には最も資産が多いプレイヤーが勝ちとなります。
【全てわかる】人生ゲームのルールを徹底解説
人生ゲームを通して身に付く力
社会の仕組みの理解
人生ゲームは、経済や社会の基本的な仕組みを学ぶことができます。
プレイヤーはお金の管理や投資、収入の増減などを体験することで、社会的なシステムや経済の基本的な原則を理解します。
また、イベントごとに収入が増減します。そのときにはお金の計算が必要となります。1000を超える数のたし算、ひき算などを楽しみながら学習することが可能です。
社会性とコミュニケーション能力
人生ゲームでは、他のプレイヤーとの交渉や協力が不可欠です。児童は自分の考えを伝えたり、他者の意見を想像したりする経験を通じて、コミュニケーション能力を向上させることができます。
意思決定力
人生ゲームでは様々な状況に直面し、それに対して意思決定を行う必要があります。
また、ゲーム内で起こる将来のイベントを見通しながら、状況に応じて自分の考えを決定する力も身に付きます。
気持ちのコントロール(忍耐力、柔軟性)
人生ゲームにはさまざまなイベントがあり、それぞれのイベントに対応する力が求められます。ゲーム内では、失敗や困難が訪れることもあります。苦手なことに出会ったときにも、困難を乗り越えるための忍耐力や柔軟に対応する力、気持ちをコントロールする力を培う機会となります。
勝ち負けに強いこだわりのある児童にとって、負けるかもしれないという状況において、冷静にゲームを進めることができるというのは、とても難しいことです。少しずつその経験を重ね、慣れていくことも必要でしょう。
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